「木の家・憧れの住まい」3章

「木の家で得られる、天然のアロマテラピー効果」について
木の家はなぜ落ち着くか。その秘密はフィトンチィドです。
木の住宅に足を踏み入れたときにほのかな清々しい木の香りを感じ、心地よい気分になった経験はないでしょうか。
この香りこそ、木材が発する天然成分、フィトンチィドです。これは、1930年ごろに旧ソ連のトーキン博士によって提唱された言葉ですが、
「フィトン」は植物、「チッド」は殺す能力という意味からわかるように、樹木が微生物から自身を守るために放つテンペル系の芳香性物質です。
フィトンチィドは、リフレッシュ効果、消臭・脱臭効果、抗菌・防虫効果等様々な効果があり、先人はすでにこの効果に気づき暮らしのなかへ取入れていました。
芳香成分フィトンチィド、その知られざる様々な効能
香りの成分は、一口にフィトンチィドと呼ばれますが、実はいろいろな成分が混ざった複合成分です。その内容は、木の種類により様々あり、たとえば、クスノキの主成分の一つ、カンファーは防虫剤の成分に含まれ、日常利用されています。
そのほか、ヒバ材のヒノキチオールが消臭・脱臭効果があり、ヒノキ材のα-ガジノールが虫歯予防効果をもつなど、様々な分野で多くの効果が明らかになっています。
心身をときほぐす、木香のアロマテラピー効果
 
最近すっかり一般的になったアロマテラピーは、芳香性の植物から抽出した精油で、心と身体を癒す療法です。精油成分は粘膜を通して吸収され、脳の中心部に直接働きかけて心身をリラックスさせてり、活性化するなどのリフレッシュ効果があります。
 
木の家なら、自然なままで常にフィトンチィドに満たされるため、まさに天然のアロマテラピー効果を得ることができます。
樹木が発するフィトンチィドは伐採後も持続して発せられるので、家の中に居ながら、松林や杉木立のなかで森林浴を楽しむかのような効果が得られます。
このように、木の家は心身ともにやさしく、健康的な暮らしを支えてくれる大切な基盤となります。
明日は「木の調湿コントロール」について掲載します。