材木不足と価格高騰への対応

本日、住いづくりフェア2022inアクリエひめじで

「ひょうご木の匠の会 会長」として講演しました。

「木の家は健康に良い理由」と題して話をしました。

「兵庫県木材業協同組合連合会」からの依頼なので

「材木不足と価格高騰への対応」についても話をしました。

ウクライナ侵攻でロシア産の木材はどうなるのか?

ロシア産赤松 現状在庫は多い

• 今のところ受注残の入荷が続いている。
• 港頭在庫も潤沢で大きな混乱は生じていない。
• 製材業者の原板在庫は3〜4カ月分と通常より1カ月程度
 多くの在庫を確保している。
• 国内に入荷した製品在庫を各流通が多めに手当てしており、
  実需を伴う出荷のペースが落ちたため、相対的に在庫量が
 増えている。

ロシア産赤松は中国経由で輸入される

•日本ではロシア木材製品は禁輸対象ではないが、
 関税が4.8%→8.0%に上昇。
•もともとロシア産木材の最大輸出先は中国。
•戦争開始後も、ロシアから中国への木材輸出は 変わらず 
 続いている。
•今は出荷量が少ないが、コロナがおさまれば ロシア産
 赤松は以前と同量ではないにしても、 中国経由で日本
 に輸入されると想定される。

欧州産集成材についての見解

• EUはロシアと決別して日本への木材輸出余力が減少する。
• 今は日本国内の港湾在庫・市中在庫ともに潤沢にあるが
 今後入荷減で欧州産集成材の在庫が大幅に減少するのは
 確実。
• 仮に近い将来ロシアからEUへの輸入が再開されたとしても、
 CLT向け木材需要が増え続け、日本への木材輸出余力は
 減少し続ける。
• ホワイトウッド・レッドウッド集成材は今後価格高騰が予想
 される。円安が加速すれば価格はさらに高騰する。
• 国内に在庫があるうちにホワイトウッド・レッドウッド集成材から
 脱却して、国産材など他産地への樹種変更をおすすめ。