出雲大社の檜皮葺き

今年も日本最古様式の神社建築である出雲大社の国宝御本殿内部を拝観。
 

  
写真手前の御仮殿で11月6日に「神在祭」がおこなわれました。
昨日、出雲大社の「神在祭」に参加し、60年に1度の「平成の大遷宮」に伴い、
仮囲いで覆われて御本殿大屋根の修理の様子を特別に拝観させていただきました。

現在、御本殿の工事は90%ほど終わっていて、大屋根の桧皮葺きも終わリ、
棟の「勝男木」と「千木」を取り付ける作業にかかっています。
檜皮は4尺(約120㎝)という長いものを何重にも重ね90㎝の厚みにします。

御本殿大屋根特別拝観之証として檜皮古材を記念にいただきました。
左が檜皮の古材と竹製の釘で、檜皮を職人さんが竹釘を用いて留めます。
詳しくは、出雲大社御本殿大屋根修理特別参拝のご案内をご覧ください。
国宝に指定されている本殿は、築約260年で、その間、60年〜70年毎に修復されてきました。
今回、壮大な本殿の無数の檜皮(ひわだ)で覆われた大屋根が約60年ぶりに葺き替えられます。
PS:檜皮葺き(ひわだぶき)とは、
屋根葺手法の一つで、ヒノキの樹皮を用いて施工する。
日本古来から伝わる伝統的手法で、世界に類を見ない日本独自の屋根工法である。
多くの文化財、神社仏閣の屋根で檜皮葺きを見ることができる。
御本殿大屋根の構造は、
檜皮の下には重厚な下地があり、一般的な屋根下地に加えて三重の野地板が
重ねてあり、三重目に堅張りの野地板には一枚一枚水繰の加工が施されていました。
さらに板と板の継ぎ目には刻苧(こくそ)漆が詰め込まれ、一層の防水性能の向上を
図った構造です。このような構造は他に類を見ないものであり、匠たちの大神様の
お住まいとしてふさわしいものでなければならないという気持ちが込められている。

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