韓国の世界遺産「水原華城」①

「ソウル建物探訪の旅 その③」
1997年ユネスコの世界遺産に登録された、水原華城(スウォン・ファソン)を紹介。

城壁は、中国から西洋築城技術を輸入し、東洋と西洋の技術を融合。
城郭の築造に石材とレンガが併用されている点が特徴的である。

中世ヨーロッパの城壁都市を思わせる造りで、
要所要所に大砲や見張り所を配し、外敵の侵入に対応できるようになっている。
この城は幾度にわたる戦禍で破壊され、近年修復・復元したものである。

日本で城と言えば、戦いに重きをおいた山頂にある城や
平地に堀をめぐらせ天守閣を主体とした城をイメージするが、
韓国の城は人々が住む街全体を守るために城壁で取り囲む形式になっている。
水原(スウォン)市は華城(ファソン)の周囲約5.7km、
高さ約7mの石造りの城壁で取り囲まれた広さ130haの城塞都市である。

城で一番弱い部分は出入り口の門ですが、その弱点を考慮して、
城の南北の正門は半月型甕城が門を囲んだ2重構造になっている。

その北の正門にあたる、長安門は高さが約19.5mで
屋根の形式は隅進角屋根で雄大さと威厳を表している。

城壁内から見上げるとこんな感じになります。
2008年2月に放火で焼失したソウルの崇礼門(南大門)より
少し大きくしたのが特徴である。

ちなみに、その南大門は、只今工事中で、2012年12月に復元予定。